乳児湿疹|岡山県赤磐市の皮膚科・美容皮膚科クリニック|赤磐皮膚科形成外科

岡山県赤磐市日古木794

乳児湿疹 ECZEMA INFANTILE

乳児湿疹とは

1歳ごろまでの赤ちゃんに見られる湿疹です。1歳までの赤ちゃんは皮脂が多く、顔や頭、体に、皮脂が多いことによる炎症が起き、脂漏性皮膚炎と呼ばれます。脂漏性皮膚炎では、顔に皮むけを伴った皮膚炎ができたり、頭や眉にかさぶたのような皮膚炎が生じます。また、赤ちゃんはよだれが多いため、口の周りのざらざらした皮膚炎も良く見られます。

赤ちゃんの皮膚炎が悪いとかゆくて、赤ちゃんもいらいらし、睡眠が浅くなるなどして、成長にも影響することがあります。早めに治療を開始しましょう。外用薬の塗り方や生活で気を付けるポイントなど、詳しくご説明しています。

赤ちゃんはひっかくという動作ができないため、かゆいときは、体や四肢をふとんなどでごそごそとこすることがよくあります。その場合は、腕やふくらはぎの外側(伸側)がざらざらした皮膚になってきます。普段から、赤ちゃんの肌によく触れていると、変化に気付くことができます。

また、手で触ってざらざらした感じがするときは、乾燥ではなく、湿疹ですので、赤くなくても治療が必要です。逆に、赤ちゃんは皮膚が薄く、皮下の毛細血管が透けて見えるので、赤いからといって皮膚炎というわけではありません。ぜひ、赤ちゃんの皮膚を触ってみてください。

赤ちゃんのざらざらした皮膚が治療をしてもなかなか治らないときは、卵白などの食物アレルギーがあることがあります。

乳児湿疹の検査

標準的な治療をしても軽快しない場合は、食物アレルギーの検査をおすすめしています。当院では、1滴の血液により、注射器を使わないアレルギー検査ができます。(保険適応です) 当院では、アレルギー検査のために、ドロップスクリーンという最新の検査機器を導入しています。

ドロップスクリーンでは、従来のアレルギー検査で必要だった、腕からの採血が不要で、指先に小さな針を刺して、1滴だけ血液を採取することで、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、花粉症などのさまざまなアレルゲン(アレルギーの原因の物質)を調べることができます。一度に41種類のアレルギー検査を行います。

小さなお子様や、腕からの血液検査が苦手な方でも簡単に検査ができます。しかも、従来は、採血後、検査会社からの報告に10日ほどかかっていましたが、ドロップスクリーンでは、採血後30分で詳しい結果が出ますので、検査当日に、結果をご説明でき、治療方針が決定できます。

お子様の食物アレルギーがご心配なかた、アトピー性皮膚炎や花粉症などの原因物質が知りたいかたなどはどうぞお気軽にご相談ください。

乳児湿疹の治療方法

外用薬

■保湿剤
皮脂が多いので、軽めの保湿剤(ローションなど)を選ぶといいでしょう。

■ステロイド
皮膚炎の部位には、積極的に治療します。現在では、皮膚炎には積極的にステロイドを使用し、早期に軽快させることで、食物アレルギーが成立しにくくなり、将来的なアレルギーの増悪を止めることができるということが、皮膚科でも小児科でも世界的な知見となっています。皮膚炎が続くと、皮膚のバリア機能が低下し、皮膚に付着した食物の分子が簡単に皮膚を通過し、食物アレルギーが成立してしまうからです。怖がらずに、医師の指示通り、適正に使用しましょう。

内服薬

激しいときは、抗アレルギー剤を使用し、かゆみをコントロールすることで、ステロイド外用剤の総使用量を減らすことができます。赤ちゃんでも漢方薬を処方することもあります。

日常の注意点

赤ちゃんは皮脂が多いため、毎日洗浄料を使用し、全身を洗う必要があります。よく泡立てて、そっと洗いましょう。口の周りが荒れているときは、授乳や食事の前に、ワセリンなどで保護をしましょう。