粉瘤|赤磐皮膚科形成外科形成外科|岡山の皮膚科・形成外科

岡山県赤磐市日古木794

粉瘤 ATHEROMA

粉瘤とは

私たちが最も多く目にする皮膚の良性腫瘍です。

皮膚のどこにでもできて、皮膚がドーム状に隆起してきます。よく、「しぼうのかたまり」と呼ばれていますが、中に脂肪があるわけではありません。

皮膚の表皮細胞が袋を作り、中に皮脂や角質などが貯まったものです。ゆっくりと大きくなる傾向があります。皮膚のなかに丸く膨らんだかたまりがあるのが特徴です。

通常でも徐々に大きくなりますが、細菌感染を起こすと、大きく腫れ、痛みを伴ってきます。

粉瘤の治療方法

腫れていない場合

袋ごと取り出す手術を行うと、その部分は二度と再発しません。手術は炎症が起きていなければいつでも可能です。傷をできるだけ小さくするために、あらかじめ抗生剤を内服し、腫瘍をできるだけ小さくし、局所麻酔をおこなった後、摘出します。手術は外来手術で、通常1時間以内で済みます。皮膚のシワに沿って切開をして形成外科的な埋没縫合(=真皮縫合 けがの項目のよくあるご質問参照)のあと、表面は細い糸で細かく縫いますので傷あとが目立ちません。

袋を摘出した場合は、病理組織検査で悪性の腫瘍でないことをきちんと確認します。

抜糸は1週間後で、その間は水に濡らさないようにします。

腫れている場合

細菌感染を起こしていますので、腫れが激しくないときは、抗生剤を内服し、経過を見ます。そのままおさまってくることもあります。

激しく腫れている場合は、切開排膿といって、局所麻酔をおこなった後、皮膚の一部を切って、中の膿を出すという緊急手術をおこないます。細菌感染がありますので、縫合処置は出来ません。いったんそのままキズとして治癒させます。傷が治るまでにふつう3週間かかります。その間も、傷の処置に通院していただきます。炎症が激しいときは、綿棒で、浸出液をぬぐって検査会社に出し、菌の種類や抗生剤の効きめも調べます。

袋が大きく、感染が強い場合は、傷が治るまでに1か月ほどかかることがあります。通院しながら、傷がふさがるのを待ちます。粉瘤を完全に取りたい場合は、約半年後に摘出手術を行います。

よくあるご質問

Q

切開排膿という緊急手術のときはどのように行われますか?

A

①診察
・まず、医師が、緊急手術の必要性があるかどうかの診察を行います。
・手術の必要性があると診断された場合、手術の説明をし、同意書をいただきます。
・他院で処方されている薬、アレルギーの有無などを確認します。

②手術(緊急手術をおこないます。)
・血圧、熱を測定し、異常がなければ手術室にご案内し、手術を行います。

③手術後
・自宅での注意事項を説明します。お聞きになりたいことはご遠慮なくお尋ねください。
・抗生剤、鎮痛剤が処方された場合、指示通りに内服してください。

④手術後の日常生活について
・手術後は、通常通り、出勤、通学も可能です。
・手術当日は、傷を洗うことはできません。また、傷がふさがるまで入浴はできません。手術の翌日から、シャワー浴が可能になります。ガーゼを付けたまま、シャワーをしていただき、最後に濡れたガーゼをはずし、せっけんの泡でやさしく傷の周りを洗ってください。創部は湯船につけないようにして下さい。
・シャワー浴後は、傷の消毒を行い、新しいガーゼを貼ります。消毒、ガーゼの交換は、1日1回します。
・1週間に1~2回来院をしていただき、ガーゼをとり、傷の確認をさせていただきます。
・傷が完全にふさがれば、消毒は終了し、入浴は可能となります。(傷がふさがるまでにはおよそ3~4週間かかります)