やけど|赤磐皮膚科形成外科形成外科|岡山の皮膚科・形成外科

岡山県赤磐市日古木794

やけど BURN

やけどとは

やけど(熱傷)とは、熱による皮膚・粘膜の障害のことで、日常で最もありふれた、外傷のひとつです。

原因としては、火炎や水蒸気(気体)、熱湯や油の跳ね、炊飯器などからの湯気(液体)や、ヘアアイロン(固体)などがあります。また、これら高温のものだけではなく、ホットカーペットや湯たんぽに長時間あたっていたことによる低温熱傷もあります。化学薬品、による化学熱傷、電流による電撃傷も熱傷に含まれます。

やけどの種類

高温やけど

高温の物質との接触によっておこるものです。熱湯、油、ストーブ、アイロン、鍋との接触、火炎、やかんやポットの湯、コーヒーやお茶、てんぷら油、カップ麺、味噌汁など高温の液体によるものがあります。

最近では、電気炊飯器やポットの蒸気の出口や、ファンヒータの吹き出し口に触れて生じた幼児の熱傷が増えています。湯気は子どもにとって興味の対象になりますので、つい手が伸びて、簡単にやけどになります。湯気は熱湯以上に温度が高いので短時間で簡単にやけどになります。また、幼児の皮膚は薄いため、深いやけどになってしまいます。

低温やけど

45度の温度でも長時間の接触によっておこることがあります。湯たんぽ、カイロ、温風ヒーター、こたつなどが原因になります。

特殊なやけど

化学熱傷 化学薬品(酸、アルカリ溶液など)によっておこるものです。電撃傷 電流(家庭電源、落雷)によるものもあります。

やけどの深さ

やけどでは、やけどの深さによって治り方が違ってきます。 やけどの深さの判断は、やけどを専門に診察する専門医でないと困難です。その深さは皮膚組織(皮膚は外側から、表皮・真皮・皮下組織で構成されています)のどの部位まで損傷されているかで決定されます。皮膚の薄い子どもや高齢者では損傷レベルは深くなります。 適切な治療を受けるためには形成外科専門医の診療が必要です。

やけどの深達度のまとめ

Ⅰ度

表皮にとどまるやけどで、赤みが出る程度。塗り薬で治療します。ほとんど後遺症はなく治ります。

Ⅱ度

真皮までのやけどで、水ぶくれができ、ひりひりと痛みます。深さにより、治り方が違います。Ⅱ度のやけどはその深さによりさらに浅いものと深いものに分けられます。

浅いやけどは痛みなどの症状が強く、深くなると神経まで損傷されるので痛みは少なくなっていきます。治癒まで1か月ほどかかり瘢痕は残ります。

Ⅲ度

皮下組織までのやけどで、水ぶくれはできず、白色や黒色になり、神経が損傷され、痛みはありません。治るのに1か月以上かかり、瘢痕、後遺症が残ります。皮膚移植などの手術が必要なこともあります。

やけどの治療方法

クリニックで行う治療

様々な創傷被覆材を用い、フィブラストスプレー®などの熱傷に最も効果的な薬剤を使用して、皮膚の再生が早くなるのを助けます。

1.軟膏剤
創面を清浄化させ、湿潤な状態に保ち、再生をはかります。
2.創傷被覆材
被覆材を用いてフィブラストスプレー®などの薬剤と一緒に働き、皮膚の再生を助けます。
3.植皮・再建手術
深いやけど(Ⅲ度熱傷)の場合は、入院設備のある病院で手術となることがあります。適切な総合病院をご紹介いたします。

後遺症の治療

やけどは、早期に治療をすることが大切ですが、ときには肥厚性瘢痕とよばれるケロイド様のやけどあとを残します。たとえ時間がたち、シミやケロイドになっても、改善する可能性はありますのであきらめないでご来院下さい。

よくあるご質問

Q

やけどをしたら、まずどうすればいいですか?

A

応急処置を行ってください。 水道水の流水で冷やします。やけどの応急処置で大切なのは、速やかに冷やす事です。やけどを流水で冷やす目的は、やけどの重症度の進行を止めることです。痛みをやわらげる効果もあります。冷却時間は20分以上行います。衣服を着ている部分にやけどを負った場合は、衣服を着たまま流水で冷やします。無理に衣服を脱ごうとすると、やけどの部分の皮膚も一緒にはがれてしまう可能性があります。化学薬品の場合も、20分以上流水で洗い流し、付着物の濃度を下げ、熱傷の拡大を防ぎましょう。

Q

湯たんぽをしていたら、足が赤くなって水ぶくれができていました。痛くないし、放っておいてもいいですか?

A

低温やけどですので、早急な受診が必要です!45度程度の低い温度でも、長時間の接触によって熱傷がおこることがあります。火炎や熱湯、油が跳ねるようなやけどより、深いやけどになっていることが多いです。痛くないというのは、深いやけどになっている可能性があります。

近年は湯たんぽの使用が増えたため(湯たんぽの出荷は激増している)、湯たんぽによる低温熱傷が増加しています。カイロや湯たんぽを使うときには直接皮膚にあたらないよう、充分に気をつけて下さい。

糖尿病などで、皮膚の痛みを感じにくくなっている方は、特に注意が必要です。