ホクロ・皮膚腫瘍|赤磐皮膚科形成外科形成外科|岡山の皮膚科・形成外科

岡山県赤磐市日古木794

ホクロ・皮膚腫瘍 MOLE

ホクロ・皮膚腫瘍とは

皮膚にできる腫瘍で、良性の場合と悪性の場合があります。当院では、皮膚科専門医と形成外科専門医がおりますので、検査、診断から治療まで安心して診療を受けていただけます。

皮膚良性腫瘍の種類

ほくろ(母斑細胞母斑)
(色素性母斑)

ほくろにも、小さなものから、大きな拡がりをもつものまであります。 生まれつきある、からだ大部分を覆うような大きなものは、有毛母斑といって、将来癌になる可能性もあります。

脂肪腫

脂肪腫とは、筋肉の近くの脂肪組織が増殖して生じる良性腫瘍です。皮膚の下にやわらかいしこりとして触れることができます。 脂肪腫の内部に含まれる細胞の成分によって、いくつかのタイプに分かれます。特に血管が増殖しているタイプは血管脂肪腫と呼ばれ、痛みや圧痛を伴います。 脂肪腫は10cm程度まで大きくなることもあり、大きなものや筋肉に入り込んでいるものは、悪性腫瘍や他の腫瘍と区別するため、超音波、CT検査やMRI検査などの検査を行います。

脂腺母斑

脂腺母斑は、うまれつき頭や顔にできる、黄色調でイボ状の盛り上がりからなる腫瘍です。放置しておくと、成長と共に大きくなって盛り上がり、成人になって悪性腫瘍となることがあります。加齢に伴い悪性腫瘍が発生する可能性があること、また見た目をよりよくするために治療が行われます。基本的には外科的切除が原則となります。

皮膚悪性腫瘍
(皮膚がん)の種類

メラノーマ(悪性黒色腫)

メラノーマは、悪性黒色腫、ほくろのガン、などと呼ぶこともあり、最も知られているガンです。メラニン色素を産生する皮膚の細胞が悪性化したガンだと考えています。 気を付けたい症状として

○黒褐色のシミができ、黒いかたまりになる 褐色・黒褐色の色素斑(シミ)ができ、やがて黒いかたまりになります。色調が一部濃くなったり、潰瘍(キズやかさぶた)ができたりします。

○爪に黒色の縦のスジ 爪に黒または褐色の縦のスジができ、爪周辺の皮膚にも黒褐色のしみ出しがあらわれます。

早期の場合には、普通の「ほくろ」とメラノーマとを区別することはたいへん難しいのです。少しでもおかしいと思われた場合は、皮膚科専門医を受診してください。ダーモスコープ(下記参照)を用いて、検査をいたします。早期発見し、初回の手術で病変が取り切れれば、根治できる確率は高くなります。 メラノーマかな?と不安に思ったら、診察を受けてください。

基底細胞癌

顔面にできる皮膚癌の中では最も多く見られるがんです。原因は日光暴露がもっとも考えられます。日光の当たりやすい顔面にできやすく、ゆっくりと成長し、黒い、真ん中が少しくぼんだ感じがします。転移することはまれで、最も悪性度が低い癌と言われています。

ボーエン病

湿疹かな?と思っていてもなかなか治らないとき、ボーエン病を疑います。体幹部や下肢、陰部に多く発生します。ボーエン病皮膚の表面は赤く、ざらざらで細かいフケのようなものが付着していますが、比較的平らです。日光暴露、外傷(瘢痕)、放射線、砒素(ヒ素)が誘発因子と考えられます。いわゆる早期癌ですが、原因によっては多数見つかることもあり、全身をくまなく調べます。進行すると癌が進行し、ボーエン癌と呼ぶこともあります。

有棘細胞癌

難治性の潰瘍(きず)、やけどの痕にみられます。メラノーマ(悪性黒色腫)と並んで、進行、転移する恐れのあるがんです。

ホクロ・皮膚腫瘍の検査

ダーモスコープ

皮膚病変を拡大する器械(ダーモスコープ)を用いて、良性・悪性の診断をします。日本人には、手のひらや足の裏に『ほくろのガン』ができやすいので、気をつけて診察をしています。

皮膚生検

ダーモスコープの所見から、悪性が疑われるときは、皮膚生検を行います。病変部から、局所麻酔の上、ボールペンの先ほどの皮膚組織をとり、検査会社に提出します。1週間ほどで結果が分かります。

手術(良性腫瘍の場合)

ほくろ

ほくろの切除する場合、大きさや形によって方法が異なります。一般的には、メスで切り取って縫い寄せます。きれいな傷にするには、周囲の皮膚を移動して(局所皮弁)、皮膚の欠損した部分をふさぎます。また、大きなほくろの場合、数回に分けて少しずつほくろを切り取る手術を行う場合もあります。小さいものでは削りとったり、くり抜くだけの治療をします。
治療法はほくろの大きさや患者様の肌質などで異なりますので気になる方はご相談ください。

脂肪腫

脂肪腫の場合は、時間の経過とともに次第に拡大することが多く、治療は摘出手術を行います。
小さなものであれば局所麻酔による通院治療が可能です。大きい脂肪腫、筋肉に入り込んでいるものは、全身麻酔による手術が必要な場合もありますので、総合病院に紹介しています。

脂腺母斑

脂腺母斑では、将来的のガン化を防ぐため、基本的に腫瘍を摘出します。母斑切除により生じた皮膚欠損が縫合可能な場合は縫縮しますが、周囲の組織を利用する皮弁移植術が必要なことが多いです。母斑の完全な切除により続発性腫瘤の発生は見られなくなります。
病変が広範な場合には、シリコーン製バッグによる組織伸展器(ティッシュー・エキスパンダー)を用いて母斑周囲の頭皮や皮膚を伸展させることで術後の瘢痕を最小にする手術方法も用いますので、総合病院をご紹介します。

手術(皮膚悪性腫瘍の場合)

治療法の原則は手術による切除です。通常、病変辺縁より2~3mm程度離して切除します。初期なら病変を切り取って完治することがほとんどです。
多くが顔面、腕など外に出すことの多い場所に発生するため、切除後の皮膚欠損に対し、見た目を損なわない形成外科的手技を応用した修復が可能です。最も多い再建方法は局所皮弁術で、部位や欠損の大きさに応じた様々な方法があります。外来手術が可能です。
初期の皮膚癌は、転移がまれですから、きちんと治療すれば完治する可能性が高い病気です。初回の手術で病変が取り切れればほぼ根治できます。しかし放置すれば死に至たる癌であることを忘れてはなりません。

経過

腫瘍摘出後は、すべて病理検査に出し、良性腫瘍と思われても、悪性の有無の確認をし、悪性腫瘍の場合は、腫瘍が残っていないことを確認します。抜糸は、5日~1週間で抜糸します。抜糸後は、瘢痕が成熟するまでの数ヶ月間、傷あとをきれいにするため、茶色のテープを貼っていただきます。

よくあるご質問

Q

診察から手術までと、手術の後に気を付けることを教えてください。

A

1 診察
・まず、医師が、手術の必要性があるかどうかの診察を行います。
・手術の必要性があると診断された場合、手術の予約をお取りします。(手術日は火曜午前・木曜午前です。ご希望のお日にちの候補を3つぐらい考えておいてください。手術内容により、月曜午前の手術が可能な場合があります。)
・手術前の血液検査を行います。検査は、血液が凝固する時間、感染症の有無、血液の異常がないかを確認するためのものです。
・他院で処方されている薬、アレルギーの有無などを確認します。

2 手術の1週間前まで
手術予約日の1週間前までには、血液検査の説明、具体的な手術方法、費用、時間などをご説明します。疑問点、ご不安な点があれば、医師、看護師にお尋ねください。
・血液検査に異常があった場合、他科にご紹介することがあります。
・手術方法にご納得いただけたら、同意書にご署名いただきます。
・看護師より手術前後のスケジュール、注意点をご説明いたします。

3 手術当日
・洗顔後には、お顔に何も(保湿、化粧水なども)つけずに受診してください。受付を済ませたら、待合でお待ちください。
・血圧、体温を測定し、異常がなければ手術室にご案内し、手術を行います。

4 手術後
・自宅での注意事項を説明します。お聞きになりたいことはご遠慮なくお尋ねください。
・手術後は、飲酒と運動を控えていただき、術後1週間は激しい運動を控えてください。
・抗生剤、鎮痛剤が処方された場合、指示通りに内服してください。

5 手術の翌日または翌々日
・再度、来院いただき、創部の状態を確認します。
・問題がなければ、シャワー浴は可能です。感染予防のため、創部は抜糸が終了するまでは濡らさないようにしてください。
・シャワー浴後、消毒をしていただきます。

6 通常1週間後
・来院いただき、創部に異常がなければ抜糸を行います。
・抜糸後は、テープで傷を保護し、傷あとをきれいに治していきます。
・創部を濡らすことは可能です。テープを貼ったまま、入浴していただけます。
・病理組織検査の結果の説明をおこないます。

7 傷の経過の診察のための来院

Q

ほくろを刺激すると、癌になるって、本当ですか?

A

いいえ、「ほくろ」が皮膚癌(ガン)になることは、ありません。

Q

ほくろを刺激すると、癌になるって、本当ですか?

A

いいえ。しかし、出血することがありますので、無理に触らないようにしましょう。

Q

ほくろから毛が生えています。ガンでしょうか?

A

毛が生えているからといってガンであるとは言えません。 実は、「ほくろのガン(=メラノーマ)」は小さくても大きくても、はじめから「ガン」だったのです。皮膚科専門医は、ダーモスコープ(検査参照)を用いた検査を行っています。日本人には手のひらや足の裏に「ほくろのがん」ができやすいので、気を付けて診察しています。当院では、皮膚科専門医と形成外科専門医がおりますので、検査、診断から治療まで安心して診療を受けていただけます。 皮膚には様々な良性腫瘍(ほくろ、黒子を含む)、悪性腫瘍(がん)ができます。それを一つひとつ診察し、皮膚科専門医による適切な切除と、形成外科専門医によるきずあとの目立たない再建を行っています。

Q

ほくろ、というと皮膚にある黒い斑点というイメージがあります。ほくろについて教えてください。

A

ほくろとは一般的に使われる表現ですが、医学的には母斑細胞というメラニンを作る細胞が集合してできている母斑細胞性母斑といいます。細胞がメラニン顆粒を作らないと、肌と同じ色になったり、灰色に見えたりします。一見、ほくろのように見えるものでも悪性腫瘍、がんである場合もあるため、気になるほくろは専門医の受診をお薦めします。診断にはダーモスコープという特殊なルーペで診察していきます。

Q

手術のあとの通院の回数をおしえてください。

A

縫合した場合は手術翌日、そして手術1週後の抜糸に受診していただきます。削り取った場合には傷が治る頃(術後10日頃)に診察します。 抜糸後も傷跡がきれいに治っていくように2週間後、1か月後、と定期的に診察していただきます。傷跡のチェック時期や期間については診察の際にご相談させていただきます。