眼瞼下垂とは、上まぶたが上がりづらく、垂れ下がったままの状態を 眼瞼下垂(がんけんかすい)と呼びます。
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15:00-18:00 | ● | ● | - | ● | ● (代診あり) |
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休診日:水曜・土曜午後・日曜・祝日
診療科目:皮膚科・小児皮膚科・形成外科・美容皮膚科
形成外科専門医である院長が最も得意とする手術です。岡山大学病院やアメリカなどで培ったマイクロサージャリーの技術を駆使して、細やかな手術を行います。1時間以内の日帰り手術で、手術直後でも車の運転は可能です。健康保険が適応されます。
当院では、確かな皮膚科専門医の知識と豊富な形成外科専門医の経験に基づいた、患者さんひとりひとりの症状に適した手術を行っています。
<皮膚科専門医の知識>
患者さんごとに皮膚の表面から皮下組織の厚みと構造は微妙に異なります。この皮膚の変化に対して、皮膚科専門医ならではの病理学的な知識に基づいて判断し、最適な手術方法の提案ができます。
<形成外科専門医の経験>
手術は専用の拡大鏡を用いて全例行われています。院長が培ってきたマイクロサージャリーの技術を用いて、きわめて細い血管や神経も損傷することなく手術を進めて行くことができます。もちろん、傷のあともできるだけ残らない手技を駆使して、手術は行われています。
眼瞼下垂とは、上まぶたが上がりづらく、垂れ下がったままの状態を 眼瞼下垂(がんけんかすい)と呼びます。
①視野が狭くなる(特に上方が見にくい)
まぶたが垂れ下がってくるため、顎を挙げて物を見たり、テープなどでまぶたを持ち上げたりする方がおられます。
②疲れやすい(眼精疲労・頭痛・肩こり・不眠)
上まぶたが垂れ下がっているので、何とか眼を開けようとおでこの筋肉(前頭筋)を酷使することで起きる症状です。日常生活をしていく上でたいへん苦労をされています。
③見た目が悪い(老けた印象・額にシワができる・眠そうな顔つき)
眉毛がつり上がった状態になり、額のシワの原因となります。左右がアンバランスの場合もあり、年齢より老けた印象を与えます。
まぶたの縁には、瞼板という硬い組織があり、これが上がったり下がったりして目が開いたり、閉じたりしています。上まぶたの瞼板には眼瞼挙筋というまぶたを挙上する筋肉が付着していて、この眼瞼挙筋が収縮し、斜め上方に引っ張ることでまぶたが開きます。
①腱膜性下垂
腱膜性下垂といって、上まぶたを上げる筋肉である眼瞼挙筋がうまく働かないために生じます。その原因として、眼瞼挙筋を支配する神経に障害が起きたもの、加齢に伴い眼瞼挙筋の筋力が弱くなったもの、外傷・コンタクトレンズの使用によって筋肉が断裂してしまったものなどがあります。
②皮膚弛緩性眼瞼下垂
皮膚弛緩性眼瞼下垂は、加齢に伴って上まぶたの皮膚が緩んで皮膚のたるみが生じ、まぶたの皮膚が垂れ下がってきたものです。眼瞼挙筋の機能に異常はないため、皮膚を切除する方法(余剰皮膚切除術)が適応となります。
眼瞼下垂は、外観でわかりますし、 自覚症状としても目が開きづらいということでもわかります。まゆげを指で押さえて前頭筋の作用を抑えた状態で目を開いてもらうことにより、眼瞼挙筋の筋力の程度を調べることができます。それにより眼瞼挙筋の筋力の問題なのか、眼瞼挙筋自体が全く働いていない(完全に麻痺〈まひ〉を起こしている)のかなどがわかります。
眼瞼下垂症の手術は、形成外科がもっとも得意とする分野の一つです。局所麻酔(部分麻酔)で行います。手術時間は1時間程度ですので、日帰り、外来通院で治療できます。
①挙筋前転術(挙筋短縮術)
眼瞼挙筋の筋力が弱ければ、挙筋前転術といって、眼瞼挙筋を短くする(挙筋短縮術)ことによりまぶたを上げやすくすることができます。
上まぶたの皮膚を切開し、腱膜のたるみを改善させます。眼瞼挙筋の力がしっかりと瞼板に伝わることでまぶたが楽に開きます。その際、加齢による下垂では、余分な皮膚もあわせて切り取ることにより整容的にも優れた効果が得られます。成人で眼瞼挙筋が完全に作用していない場合は、筋膜という筋肉の固い膜を使って上まぶたを前頭筋に固定する場合もあります。
②余剰皮膚切除術
余剰(弛緩)して垂れさがった上まぶたの皮膚を切除する方法です。座った状態で余っている皮膚を取り除く量を決めて切除します。眼輪筋も併せて切除していきます。その後は細い糸できれいに縫合閉鎖します。まぶたを下げる余った皮膚がなくなるので軽くなり目をあけるのが楽になります。2種類の手術があります。
1.眼瞼皮膚切除する場合 まつ毛の上の皮膚を切除します。二重がくっきりする手術です。
2.眉毛下皮膚切除する場合 まぶたの皮膚が厚い方、皮膚の余剰量(弛緩)が大きい方におすすめする方法です。
手術直後より、十分にまぶたが開くようになるために、視野がよくなります。
手術後1週間で糸が抜け、日常生活は問題なく行えます。術後2週間は強く腫れますが、2か月もするとほとんどわからなくなります。
視野が広くなり、ものを見るのが楽になります。前頭筋を利用してものを見る必要がなくなり、頭痛や肩こり、不眠といった症状も改善することがあります。
①診察
・まず、医師が、手術の必要性があるかどうかの診察を行います。
・手術の必要性があると診断された場合、手術の予約をお取りします。(手術日は火曜午前・木曜午前です。ご希望のお日にちの候補を3つぐらい考えておいてください)
・手術前の血液検査を行います。検査は、血液が凝固する時間、感染症の有無、血液の異常がないかを確認するためのものです。
・他院で処方されている薬、アレルギーの有無などを確認します。
②手術まで
・手術までに2~4回受診をしていただき、眼瞼下垂症の程度を調べます。
・眼瞼下垂症に神経的な問題や筋肉の問題が無いか、下垂の計測を行いながら、診察を行います。問題がある場合、他科にご紹介いたします。
・手術前後のスケジュール、点眼薬や眼軟膏、自宅での注意点などを看護師からご説明します。
③手術の1週間前まで
・手術予約日の1週間前までには、血液検査の説明、具体的な手術方法、費用、時間などをご説明します。疑問点、ご不安な点があれば、医師、看護師にお尋ねください。
・血液検査に異常があった場合、他科にご紹介することがあります。
・手術方法にご納得いただけたら、同意書にご署名いただきます。
・看護師より手術前後のスケジュール、注意点をご説明いたします。
④手術当日
・洗顔後には、お顔に何も(保湿、化粧水なども)つけずに受診してください。受付を済ませたら、待合でお待ちください。
・血圧、体温を測定し、異常がなければ手術室にご案内し、手術を行います。
⑤手術後
・自宅での注意事項を説明します。お聞きになりたいことはご遠慮なくお尋ねください。
・手術後は、飲酒と運動を控えていただき、術後1週間は激しい運動を控えてください。
・抗生剤、鎮痛剤が処方された場合、指示通りに内服してください。
・手術後2週間は、創部を冷やしてください。
・目が乾かないように、日中は点眼、就寝時は眼軟膏をつけます。
⑥手術当日午後または翌日
・再度、来院いただき、創部の状態を確認します。ガーゼはなくなりますが、テープをはがしたり、糸を引っ張ったりしないでください。
・問題がなければ、シャワー浴は可能です。感染予防のため、創部は抜糸が終了するまでは濡らさないようにしてください。洗顔・洗髪はできませんので、タオルでふくようにして下さい。
⑦通常1週間後
・来院いただき、創部に異常がなければ抜糸を行います。
・創部を濡らすことが可能になります。
⑧傷の経過の診察のための来院